地域おこし協力隊でパラレルワーカー!デザインで地域に貢献する27歳移住女子。 – 田舎フリーランス養成講座
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地域おこし協力隊でパラレルワーカー!デザインで地域に貢献する27歳移住女子。

フリーランスが気になるみなさん、こんにちは!

地方移住を考えたことがある人なら、一度は人生の選択肢として「地域おこし協力隊」を考えたことがあるのではないでしょうか?

でも、地域おこし協力隊って、各地方自治体によって仕事内容や条件などがガラリと違うので、自分に適切かどうかってなかなか判断をつけづらいですよね。

今回の記事は、石川県穴水町で移住促進を担う地域おこし協力隊ミサさんに話を伺いました。

・地域おこし協力隊は使命感がないとだめ?
・地域おこし協力隊をしながら、副業は可能ですか?
・任期満了後、そのまま定住するかまだ分からないけど受けてもいい?

そんな疑問を持つ方や、地方移住に興味がある方、地域に携わる仕事がしたい方にぜひ届いてほしい。そんなインタビュー記事です。

地域おこし協力隊×デザイナー=パラレルワーカー

穴水駅前にある地域おこし協力隊の事務所にお邪魔してお話を伺いました。

野里:今日は石川県穴水町の地域おこし協力隊として活躍するミサさんに話を聞きたいと思います!よろしくお願いします~っ!

ミサさん:よろしくね~!なんでも聞いてください~。

野里:まずは、ミサさんの現在のお仕事を教えてください!

ミサさん:石川県能登地方の穴水町の地域おこし協力隊として、主に移住促進事業に携わっています。

穴水に移住の見学にやってきた人の案内を行ったり、都内での移住イベントで穴水の宣伝をしたり…

野里:地域おこし協力隊として大事なお役目ですね…!

ミサさんあとは、もともとは北海道でWebデザインの会社に勤めていて、デザイナーとしてのスキルがあるので、副業も積極的に行っています。

野里:おお!パラレルワーカー!仲間だ…!
副業も穴水や地域おこしに関係があるようなお仕事ですか?

ミサさん:地元の商店街のイベントのポスターをデザインしていますし、実際にイベントを一緒に運営しています!

あとは、面白法人カヤックさんでデザインの仕事をしたり…

野里:え!?あの面白法人カヤックさん…っ!?え~~!!!
わたし大好きな会社さんです!どういうきっかけで…?

ミサさん:カヤックさんが、地域おこし協力隊向けに求人をだしていたんですよね。

野里:面白法人カヤックさんと言えば、面白採用キャンペーンで有名だけど、地域おこし協力隊向けの採用も行っていたんだ…

ミサさん:それに申し込んだ縁で、リモートでお仕事をしています。

野里:Webのお仕事は場所問わずできるから、地方に必然的に拠点をもつことになる地域おこし協力隊の方にとっては強力な武器になりますね。

ミサさん:あとは、穴水で学生時代を送っていたときの同級生が、プログラムを組むのが得意で。デザイナーとプログラマー・コーダーとして組んで、一緒にお仕事を請けています。

野里:同級生がいまは仕事仲間になるって、面白い。
地域おこし協力隊は、週5の8時間勤務ですよね?副業もやって…となると大変ではないですか?

ミサさん:大変です!

野里:ですよね(笑)

ミサさん:わたしは、デザインは制作するときの自分の気持ちがすごく大事だと思っていて…
そのときの自分自身がご機嫌だといいものが作れるし、自分が楽しければデザインに遊び心も取り入れられる!

だからこそ、忙しいですが、適度に遊んで、うまくスイッチを入れられるようにしています。

地域おこし協力隊修了後の展望「独立することは怖くない」

石川県穴水町は奥能登の玄関口。金沢駅から電車やバスで行き来できす。8,291人の世界農業遺産「能登の里山里海」を感じられる町。

野里:地域おこし協力隊の任期は3年ですよね。ミサさんはあと1年かと思いますが、そろそろ満了後の進路を考える時期ですか?

ミサさん:実はもう決めていて……地域おこし協力隊が終わったら、地元に戻ってフリーランスのデザイナーとして仕事をする予定です。

野里:そうなんですね!独立されることに不安とかは…?

ミサさん:実は、北海道で前職のWebデザイン会社を辞めた後から地域おこし協力隊になるまでの半年間も、フリーランスとして活動していたので、不安はそんなにないかな~(笑)

野里:いまから悩んだって仕方ないですしね(笑)
そのときのお仕事はどうやってとっていたんですか?

ミサさん:有難いことに、辞めた会社のお仕事を業務委託という形で継続させてもらっていました。

デザイナーさんに業務委託で仕事を頼む、ということは珍しくなくて、どこか一社と契約させていただければ、少なくとも生活できるくらいの収入は確保できるんです。

野里:なるほど、だからこそ、あまり不安がないんですね。

ミサさん:あと、「全てのことに意味がある」と思って過ごしているから、新しい挑戦もそんなに怖くないのかも。

野里:ミサさんが大切にしている考え方ですか?

ミサさん:はい。
いまお付き合いしている恋人と、しばらく遠距離恋愛だった時期があって、そのときにおばあちゃんが「つながるべき人とは、ちゃんとつながるように人生はできている」って言ってくれたのも、すごく印象に残っています。

野里:素敵なおばあさまですね…!

ミサさん:嫌なことって、やっぱり、たくさんあって…社会人になると、なおさら…見たくないものまで見えちゃったり……

でも、そんなときに大切にしている言葉を思い出すと気持ちが楽になるんです。

野里:ミサさんが常に朗らかに見えるのは、大事にしているものが一本の芯になって支えてくれているかもしれませんね。

ミサさん:あ、あと、「常に前向いていたい・常にたのしんでいたい・常に感謝していたい 」という言葉も、大事にしています。
これは中学の時の前略プロフに書いてあったから、ずっと昔からですね(笑)

野里:そうやって、変わらず大事なものを抱き続けられるところ、素敵です…!

地域おこし協力隊になることが”やりたいこと”だった

デザイン講師を務めた田舎フリーランス養成講座の受講生と。

野里:地域おこし協力隊が終わった後は、穴水を離れるわけですが…穴水でやりたかったことは達成できそうですか?

ミサさん:地域おこし協力隊になる方のなかには、起業したい!とか、こういう施策を整備したい!という人もいるかと思いますが…

わたしは、ここ、穴水で地域おこし協力隊になる、ということが”やりたいこと”だったと気付いたんです。

野里:地域おこし協力隊が、手段ではなく、ミサさんにとっては目的だったというわけですね…?

ミサさん:はい。そもそも、学生時代までさかのぼると、やりたいことがあってデザイナーになったわけでもないんですよね。

高校の進路選択時の学校訪問で、デザインの専門学校へ行って、「これを仕事にできたら楽しそうだなー」という気持ちで入学を決めて。

野里:じゃあ、「デザインでこういうことをしたい!」という野望があったわけでもなく…⁇

ミサさん:学校ではずっと紙のデザインをしていたので、「紙のデザインができるなら~」という気持ちで、会社も決めました(笑)

実際は、Webデザインがメインで、ほとんど紙の仕事はできなかったんですけど……(笑)

野里:で、でも、いまのお仕事にも前職の経験が活きているので結果オーライですね…!

ミサさん:最初は大変でしたが、段々とWebのデザインも好きになりました。

ただ、いかんせん激務で……。

野里:うっ……デザイン会社は大変、というのをよく耳にします……。

ミサさん:3年目くらいに、段々とデザインの仕事が流れ作業に思えてきてしまい……お客さんとの距離も遠く感じて。それが辛くなって……。

「わたしは何のためにデザインをしているのだろう?」と、デザインする意味を考えるようになったんです。

野里:社会人3年目が節目になったんですね。

ミサさん:そんなとき、北海道のあるお肉屋さんのWebサイトの担当になったんです。店主の方が、小さな町のことをすごく愛していて。

「うちの店のこともいいけど、この小さな町のことも知ってほしい」とおっしゃっていて…

野里:地元愛だ……。

ミサさん:その仕事がきっかけに、「わたし、地域に関わる仕事がしたいかもしれない」と思うようになりました。

野里:そこから地域に関わるように…?

ミサさん:東京にあるNPO法人ETICが行っている地域イノベーター留学というものに半年間参加するようになりました。

地域の課題をチームで解決する…というようなプログラムなんですけど、わたしは鳥取チームだったので、しばらくは北海道・鳥取・東京の三拠点をぐるぐる(笑)

野里:え!!??た、大変そう…!

ミサさん:そもそも東京の方向けのプログラムなんですけどね(笑)

その時期には、仕事も辞めることを決めていて、三拠点をめぐりながら、「北海道をでて、どこか地方に住むのもありかもなー」と考えるようになっていました。

野里:どうやって穴水に移住を決めたんですか?

ミサさん:実は、北海道で生まれ育っているのですが、小6~中3までの4年間、父の仕事の都合で穴水に住んでいたんです。

野里:あ!そうなんですね…そっか、さきほど、「 穴水で学生時代を送っていたときの同級生」っておっしゃっていましたもんね。

ミサさんはもともと、穴水への移住が選択肢としてあったわけですね。

ミサさん:鳥取に向かっていたあるとき、途中で穴水に寄って、住んでいたときにお世話になった隣の家に住んでいたお母さんに会いに行ったんです。

そしたら、あれよあれよという間に役場の方とか、移住関係の方を紹介されて。そのときに穴水が地域おこし協力隊を募集するというのを知りました。

野里:この流れは…もう協力隊になるっきゃ…!

ミサさん:子供の頃、穴水を離れる前に、被災したんです。

野里:え。

ミサさん:ちょうど、引っ越しの前日に、能登半島地震があって……当然ですが、みんな大変そうで……でも、気分がふさぎ込まないようにと頑張っていて……

もともと予定していただけですが、逃げるような形で穴水を出てしまったことがずっと心にひっかかっていました。

野里:子供には、衝撃的な出来事でしたね……。

ミサさん:地域おこし協力隊の話を聞いたとき、「あのときは何もできなかったけれど、いまなら、穴水のために力を出せるかも」と思いました。

大好きな町のために、町の人と近い距離でデザインが活かせるかも、って。

野里:なるほど!
だから、ミサさんにとっては、地域おこし協力隊になる、ということがやりたいことだったんですね……。

地域おこし協力隊が終わり、地元へ帰るということ

地元のイベントに参加をするミサさん。たのしそう~!

野里:地域おこし協力隊を実際にやってみて、どうでしたか?

ミサさん:町の方、みんな素敵な方ばかりで……地域おこし協力隊としてやってきたからこそ、より多くの方と交流がもてたことを嬉しく思っています!

3年目は、自ら企画にもチャレンジして、もっと町の方々のために尽力したいです。

野里:穴水の方々ともいい関係づくりができているんですね……。

地域おこし協力隊というと、通常、任期満了後は任地での起業などを推奨しているかと思いますが、穴水を離れることに対して批判などはありませんでしたか?

むしろ、その逆です。

野里:えっ。というと…?

ミサさん:みんな、わたしが地元に帰ることを喜んでくださるんです。わたしの家族の気持ちを考えてくださっていて……

「”穴水に残る”なんて言ったら、どうしようかと思ったよ」って。

野里:本当に、素敵な方々に恵まれたんですね……!

ミサさん:穴水に残るか、北海道との二拠点生活にするか、北海道に戻るか……この1年はとっても悩みました。

やはり、北海道地震の影響が大きくて…家族のもとにいたい、そう思ったのが”北海道に戻る”という決断の理由です。
なので、家族のことまでわたしと同じように考えてくれる町のみなさんの気持ちが嬉しくて…。

野里:地域おこし協力隊として外からやってくる方が、町のコミュニティになじむまで時間がかかるとよく聞きますが……
ミサさんは受け入れてもらっているんですね。

ミサさん:今後も、年に数回は穴水に戻ってくるつもりです。商店街のみなさんとは引き続きお仕事ご一緒したいし、お祭りには参加したいし…!

野里:穴水、いい町ですもんね。わたしも2カ月しか住んでいませんが、大好きです。

ミサさん:でも、「ここを出ていくときには、ずばっと関りも切って戻った方がいいよ」と言われたこともありました。

一見、厳しい言葉に思えますが、北海道から穴水に通うことがわたしの負担になってしまっては悲しいから、という配慮あっての言葉です。「関わるのはこちらとしては嬉しいけど、将来負担になる時期がくるよ」と心配してくれて。

本当に、優しい方ばかりで……。

野里:感動で…言葉を失いそうです…。

デザインで、周りの人を喜ばせたい

野里:今日で、地域おこし協力隊に対するわたしのイメージがだいぶ変わったように思えます…!

最後に、今後の展望を聞かせてください!

ミサさん:…………………結婚?

野里:そっち(笑)

ミサさん:っていうのは冗談で(笑)
でも、わたしが北海道に戻るとの一緒に、彼も戻るので、いずれは結婚できたらいいなー、と(笑)
デザインはきっとずっとつづけていくと思います。

それで、わたしのデザインで、穴水のみなさんや、これから出会う人の喜ぶ顔が見れたら、それが嬉しいです。

野里:ミサさんらしい展望が聞けて、ほっこりしました。
ありがとうございました!残りの穴水生活、楽しんでくださいね。

ミサさん:はい~! 思いっきり楽しみます!!!

野里:次はぜひ、ゆっくりカフェでお茶でもしましょう~♡

[編集後記]やりたいことも、関わり方も、自分の心地よさ基準でいい

商店街のみなさんと。

わたしは仕事柄、地域の仕事に携わっている友人が多く、地域おこし協力隊の知人も多くいます。仕事にやりがいはありつつも、様々な困難について聞く機会が多く…

地域おこし協力隊って、大変だ………

というのがわたしの印象でした。

また、地域側も、
・地域おこし協力隊なんだから、しっかり目的もってやり遂げてよね
・3年だけじゃなく、もちろんその先もずっと定住するでしょう?
という希望や期待を強くもち、それがうまく作用せず協力隊のプレッシャーになってしまう例も知っています。

しかし、ミサさんから、地域おこし協力隊に対しても、穴水に対してもネガティブな言葉が一切なく、彼女が本当にこの地を愛して、ここの人に愛されているんだな…というのが伝わってきました。

わたし自身、普段から、自分や周りに対して、目的や手段の深堀を求めて、より揺るぎない動機付けを行おう!と突き詰めてしまいがちですが…
ミサさんのようにもっとシンプルに行動してもいいんじゃない?という気持ちに。

「全てのことに意味がある」のだから、たとえ遠回りしたってそれは肥やしになってくれるし、いつかこころの底にあった自分のやりたいことにつながるはず。

ミサさんへのインタビューから、柔らかな判断基準を教わったような気がします!

ミサさんが愛した穴水町では、現在、地域おこし協力隊員として、移住促進に関わる仲間を募集しています!
穴水の素敵さが伝わった…♡という方は、ぜひチェックしてみてください。→詳細

 

▶執筆
野里のどか(ブログ:いつの日かハッピーエンド