2018/12/06

フリーランス・副業家は確定申告をしなくちゃだめ?やるべきメリットまとめ

全フリーランス(個人事業主)共通の悩みといえば、毎年2~3月に行われる「確定申告」ですね。

とはいえ、
「学生だから確定申告やったことないけれど、何もお咎めないよ」
「開業1年目で利益0円だから、確定申告はやらなくていいんでしょ?」
という方も少なくないと思います。
もっと端的なものであれば、「ねぇ、確定申告ってしなきゃダメ…?」と。

今回は、ファイナンシャル・プランナーの資格を持ち、田舎フリーランス養成講座内でも「フリーランス1年目のお金の話」を担当する針谷(@harryard28)が、その質問にズバッとお答えしちゃいます。

まず先に結論からいうと「フリーランスは確定申告をしなきゃだめです!」。

フリーランスの確定申告は”義務”です

まず結論からお伝えすると、確定申告は国民全員の”義務”となっています。
日本国憲法の中に、
「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。(日本国憲法第30条)」
との記載があります。

なので、フリーランスはもちろんのこと、複業家の方や学生・主婦の方だって仕事をしているのであれば確定申告が必要なのです。

例外的にしなくてもいいケースがある

国民の全員の義務とはいいますが、例外として確定申告をしなくてもいいケースもあります。
主な例としては次の4つがあります。

1. 年収2,000万円以下の、副業をしていない会社員
2. 副業をしている会社員で、給料以外の所得(利益)が年間20万円以下
3. 個人事業主であり、所得(利益)が年間38万円以下
4. 主婦や学生などで、パート・アルバイトの年収が103万円以下

※ここでいう「会社員」は、正社員のほかパート・アルバイト・派遣を含み、基本的に会社で年末調整されることを前提とします。

「私、確定申告しなくてもいいの…?」と疑問をもっていた方、あてはまる例はありましたか?
4つの例を詳しく説明するので、自分の状況と照らし合わせてみてくださいね。

1. 年収2,000万円以下の、副業をしていない会社員

会社員で年収2,000万円以下
②他の会社から給料・報酬をもらっていない(=副業・複業していない
③アパート経営などを一切していない(=不動産収入なども一切ない)

の①~③をすべて満たす場合、確定申告は不要です。
理由は簡単で、勤めている会社で毎年年末に「年末調整」をしてくれるからです。
会社での年末調整が確定申告の代わりになるので、改めて自分でやる必要はありません。

ただし、
「ふるさと納税などを使って寄付金控除をしたい」
「医療費がたくさんかかったから医療費控除を使いたい」
という場合には、確定申告をした方が税金の負担が安くなります。
(※「控除」については、3.以降で詳しく説明しますね。)

2. 副業をしている会社員で、給料以外の所得(利益)が20万円以下

①会社員での給料の他に、ライターやアフィリエイト、家賃収入、オークションなどで収入がある
②かつ、その所得(利益)が20万円以下

の場合は確定申告をしなくてもOKです。
1.と同じで、医療費控除や寄付金控除を受けたい場合は、年末調整をしてもらったうえで確定申告を自分でする必要があります。

ちなみに、「なぜ20万円なの?」というと、「国がそういう風に決めているから」です。
参考:国税庁 | 所得税法(平成30年度版)8章3節-2より

3. 個人事業主であり、所得(利益)が38万円以下

38万円の理由を説明する前に、確定申告の「控除」のお話をしますね。

実は、確定申告をして支払う税金は、儲けた金額(「所得」といわれます)すべてが対象となるわけではありません。
フリーランスとして儲けたお金に対して「この部分は税金の支払いを免除してあげよう」という制度があり、それを確定申告では「控除」といいます。

つまり、
【課税対象となる金額=儲けた金額(所得)-控除される金額】
ということになります。

例えば、フリーランスとして活動して200万円儲けた(所得があった)としても、控除金額が50万円あれば、残りの150万円に対して税金がかかってきます。

控除にはいろんな種類があるのですが、どんな人にも使える控除が1つだけあります。
「基礎控除」と呼ばれるもので、儲け部分から【一律38万円】を差し引くことができます。

そうすると、儲けが38万円以下の場合は、
【課税対象となる金額=儲けた金額(38万円)-控除される金額(38万円)=0円】
と税金がかかる金額が0円になるので、支払う税金(所得税)は0円。

国としても「確定申告しても税金0円だから、めんどうならやらなくてもいいよ」
ってことになるのです(ちょっと悲しい気もしますけれど……)。

ちなみに、38万円である所以は、「1年間生活していくのに最低限な生活費が38万円だから」みたいです。

4. 主婦や学生などで、パート・アルバイトの年収が103万円以下

最後は、よく耳にする「103万円の壁」というやつですね。
先ほど、基礎控除のお話をしましたが、それとは別に雇われてお給料をもらっている人だけが使える控除があります。
その名も「給与所得控除」です。
(「ふーん、そんなものがあるんだ…」ぐらいで大丈夫です。)

この給与所得控除は年収によって変わってくるのですが、【最低でも65万円】の控除がもらえます。
そうすると、先ほどの基礎控除とあわせることで…

・基礎控除 38万円
・給与所得控除 65万円

合計で103万円の控除がもらえるようになります…!

税金がかかる金額は、
【儲けた金額(所得)-控除される金額】
でした。
それゆえ、パートやアルバイトの収入が103万円を超えなければ、先ほどの3. と同じで「税金0円」=「確定申告しなくていいよ」ってことになるのです。

実は仮に所得が0円でも申告した方がいい!

上で紹介した1.~4.に当てはまれば確定申告は必須ではありません。
とはいえ、私としては前年度の所得がなかったとしても、確定申告をすることをオススメします!
実は確定申告をすることで、次の3つのメリットが受けられるんです。

・すでに払っている税金があれば還付される
・所得0円ということの証明になり、納税免除などができる
・青色申告であれば赤字分を最大3年間繰り越せる

すでに払っている税金があれば還付される

フリーランスの場合、お仕事をすると報酬の一部が「源泉徴収税」として差し引かれることが大半です。
年に1回、所得税を一気に支払うのは大変だから、報酬の一定額を税金用に先取りしておこうというものです。
会社員の方が、毎月のお給料から所得税や住民税を引かれているのと同じですね。

もし、前年の所得が0円だと払うべき税金(所得税)も0円ですから、報酬から差し引かれていた源泉徴収額はそのまま還付されることになります!

所得0円ということの証明になり、納税免除などができる

所得0円でも確定申告をしておくことで、住民税や健康保険料の負担を少なくしてもらうことができます。

また、国民年金の免除申請をする場合や何らかの理由で非課税証明書を発行してほしいときなど、確定申告をしていないとできない恐れがあります。

青色申告であれば赤字分を最大3年間繰り越せる

青色確定申告をするフリーランス限定ですが、事業での収益が「赤字」になってしまった場合、その赤字分を最大3年間繰り越すことができます。

その年の支払いというより、2年目、3年目と後になって効いてきますので、ぜひとも活用したいですね。

フリーランスだからこそ、確定申告についてちゃんと知っておこう!

フリーランスとして生きていく限り、確定申告とはずっと付き合っていくことになります。
最初は右も左もわからず大変かもしれませんが、1つずつ覚えていけば大丈夫です。

まったく知識のない方は、詳しい知人に聞いたり、税理士に相談をしてみるのも一つの手といえます。
全部自分でできなくてもいいので、ぜひフリー1年目から確定申告について知ってもらえたらと思います。